植物名 | オオバコ |
ラテン名 | Plantago asiatica L. |
文献コード | Plantago_asiatica-Ref-2 |
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年) | Makowczyńska J and Andrzejewska-Golec E, Acta Soc. Bo t. Pol., 72: 191-194 (2003) |
要約(和訳) | IAAとBAP又はカイネチン添加MS培地を用い,茎頂培養による薬用のオオバコ(Plantago asiatica)の増殖を行った.最良の増殖結果は,0.1 mg/l IAAと1 mg/l BAP添加培地で得られた.培養6週間後,発根のためシュートをMS培地に移植した.得られた幼植物体は,8週間後鉢に移植し,馴化の後,土壌(圃場栽培)へ移植した.オオバコは初めて茎頂培養により増殖された. |
目的 | オオバコの茎頂培養による増殖 |
材料(品種,系統,産地,由来) | 東京大学理学系研究科附属植物園由来の種子 |
外植片 | 種子 |
初期培養 | 2%次亜塩素酸ナトリウム溶液で10分間殺菌し,滅菌水で3回洗浄後、2 mg/l カイネチンと1 mg/lジベレリンを添加したMurashige and Skoog (MS)培地(0.7% Difco Bacto Agarで固化)で無菌的に発芽させた(発芽までは暗所,発芽後は照明下で培養)実生(2-4週間)のシュートの先端約1 cm. |
シュート増殖 | 茎頂は,1又は0.1 mg/lインドール-3-酢酸(IAA)と種々濃度のカイネチンあるいは6-ベンジルアミノプリン(BAP)添加MS培地(0.7%寒天で固化)に植え付けた.培養条件は,25±2℃,相対湿度80-90%,光強度40μmol/m2s.茎頂培養2週目の初めに発根が観察され,2週目の終わり頃最初の芽が形成した.実生の状態(2週後あるいは4週後)や個々の種子での反応の違いは認められなかった.培養6週間後,最良の増殖率は,0.1 mg/l IAAと1 mg/l BAP添加MS培地で得られた(1切片あたりの5.2±0.6シュート). |
発根 | 得られたシュートは,発根のため,6週間後,植物ホルモン無添加MS培地に移植.植物体の成長に他の培地の必要はない.8週間後,良く根が発達した幼植物が得られ,本植物は鉢栽培でさらに生育した. |
馴化条件 | 2週間の発根期間後,幼植物を滅菌水で洗浄して寒天を取り除き,滅菌した土,砂,ピートの混合物(3:4:4 v/v)を積層した鉢に移植した.1日おきに滅菌水で灌水し,生育初期は高湿度を維持するため,ガラスのカバーで覆った.1週間後より,徐々に非滅菌状態の大気にさらした.3週間後にガラスカバーを取り除き,水道水で灌水した. |
鉢上げ・定植 | 更に馴化させた植物をMedical University of Lods, Department of Pharmacognosy, Garden of Medicinal Plantsの土に移植した. |
栽培条件 | |
再生植物体の形質 | 茎頂培養によりクローン増殖させた植物の外部形態は正常であった.それらは我々の気象,土壌で栽培している通常の植物と形態的な差異は認められなかった.再生植物体の生育は旺盛であった.それらは正常な根の形態を有していた.再生植物体は鉢栽培開始から3ヶ月目から5ヶ月目に開花し,室内条件で果実と完熟種子が得られた.圃場に移植した再生植物体は,冬までは良好に生存した. |
分析した成分 | |
成分の抽出法 | |
分析法 | |
備考 | |