薬用植物総合情報データベース

植物体栽培及び植物の効率的生産法

植物名ベニバナ
ラテン名Carthamus tinctorius L.
種苗および品種在来種,もがみべにばなが栽培されている.
繁殖種子を用いる.
栽培適性やや冷涼な気候を好む。
播種,定植および育苗関東以西の暖地では秋播きで,10月上旬から11月上旬頃までとする.播種期が早 すぎるときは年内に葉が伸びすぎ,かえって寒害を受け,結果が良くないことがあ り,遅すぎると根の伸長が不十分のために凍害を受けて枯死することがある. 北関東以北では春播きで,北関東では3月下旬頃,降雪地では雪解けを待って行う. 春播きは秋播きに比べ収量が少ない. 播種量は10a当り4kg必要とする.条間75 cm, 播き幅15 cm に種子を条播し, 1~2cmの厚さに覆土し鎮圧する.炭そ病予防対策として種子消毒が行われている.
肥料
管理本葉3~5葉期に1回目の間引きを行い,密生した部分を間引く.秋播きは2月 から3月に間引きを行い,株間を15~20 cm 間隔の千鳥状にする.春播きも同様 に, 2, 3回間引きを行い,株間を10~15 cm 間隔の千鳥状にする.間引き後は除 草もかねて中耕を行う.苗が20~30 cm 位伸びた頃に株の根元に十分土寄せを行 い,株の安定を図る.
病害虫駆除病害の中で最も被害の大きなものは炭そ病である.本病は葉,茎,花などあらゆ る部位に生育初期から発病する.病変部は黒炭し,病状が進むと枯死する.被害茎 葉は抜き取り,焼却する.その他の病害には灰色かび病,うどんこ病,さび病がある. 虫害にはアブラムシ,ハモダリバエなどが発生する.
収穫・調製管状花は最初黄色でしだいに橙色に変わり,さらに鮮紅色となり,最終的には退 色した汚褐色または赤黒色となる.適期は花色が橙色よりやや進み,少し鮮紅色を 帯びた頃が最も良く,完全に全花が紅色になったものは少し遅れた感がある.花は 蕾の着生順に漸次開花するため,摘花は適度に達したものから数回にわたり行う. 葉や総苞の先端が尖り剌状になっているため,摘花は朝露の十分ある早朝に行えば 作業が容易である. 摘み取った花は,広げて風通しの良いところで陰乾する.乾燥後,吸湿しないよ う容器に貯蔵する.
収量 10a当たり種子収量は100~120 kg程度である.
参考情報(生物活性)
参考情報(生物活性)ファイル
特性分類表 
表題ベニバナの特性分類表
画像、ファイル ベニバナ(特性分類表).pdf
備考
栽培暦 
表題ベニバナ栽培暦
画像、ファイル ベニバナ(栽培暦).pdf
備考
栽培方法関連データ 
栽培方法関連写真データ 
表題ベニバナの種子
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解説

表題ベニバナの生育初期(近景)
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解説

表題ベニバナの生育初期(遠景)
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解説

表題ベニバナの生育盛期
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解説

表題ベニバナの花
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解説

表題収穫物の調製
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解説

表題生薬
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解説
種子発芽情報データ 
備考
備考ファイル